Di Bon = ボン村にて 私たちの農園は、バリ島の州都からずっと山の方へと北上し、くねくねと曲がる細い山道を抜けた先の、まるで時が止まったような小さな小さな村にあります。 この小さな村の、コーヒーを愛してやまないスラマット一家と共に私たちはコーヒー作りをスタートしました。 すべての始まりから5年ほど経った頃、私たちは秘境に残ると言われるアラビカ種の原種や希少種や、表舞台に出ることなく真摯にコーヒー作りと向き合う匠たちと出会うため、バリ島以外の島々を巡り始めます。 ある時は山の中腹に沿って作られた道なき道をオンボロのスクーターで何時間も迷いながら走り、またある時は地元の人たちと乗った乗合バスで事故に遭い山の中で立ち往生したり、冷水しかない地域の農園で泥だらけになり震え上がりながらシャワーを浴びて熱を出したり、いろんな事がありました。 多くの出会いと別れを繰り返し、今はインドネシア4島の宗教、言語、文化すべて異なる匠たちと一緒に、私たちにしか作れない特別なコーヒーを作っています。